飲水法によりすい臓がんの早期発見を目指しています。
埼玉県北、本庄市児玉郡医師会
 彩の丘クリニック

      飲水膵臓超音波検査
 WPUS
(Water Intake Pancreatic Ultrasonography)
 体位変換,飲水法を用いた膵臓のエコー検査 
    すい臓がんの早期発見をめざして

 WPUSは、通常の腹部超音波検査を改良し、膵体尾部の描出を改善する方法です。

  
 2012年より腹部エコー検査(超音波検査)時にお茶を飲んで頂き、すい臓のエコー走査時の描出能改善をはかっています。これにより、単なる絶食での検査時では、なかなか描出できなかった、すい臓全体の描出率が、80パーセント以上にまで上昇しました。

 検査事例
飲水と体位変換により、 飲水前では見えなかったすい臓(A)が描出されています(B)。

   

     

 WPUSの原理
超音波は図の上から下に向けて発射され、その反射波をレーダーのようにとらえて画像に変換しています。胃の中には空腹時でも空気があり、すい臓まで行く途中の超音波を散乱してしまうため、画像が出せないのです。図A

 胃の中をお茶で満たすことにより、超音波がすい臓にまで到達し、その反射波も得られやすく膵臓全体を描出できるようになりました。図B

注意 
1. 皮下脂肪の厚い方や、内臓脂肪の多い方は、上記方法ですい臓が全く見えないことがあります。
2.糖尿病やすい炎の方は定期的に上記検査を受けることをお勧めしています。
3.糖尿病でヘモグロビンA1cが上昇してきた方はすい臓がんの初期症状のことがあります。
4. 飲水膵臓超音波検査は、あらかじめ本人に説明と同意のもとに希望者のみに行っています。希望しない方は通常の超音波検査を行っています。



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(医療者向け解説)

WPUS(飲水膵超音波検査)とPISについて

飲水膵臓超音波検査は、飲水により胃を音響窓として膵臓描出を改善する方法で
30年以上の歴史がありますが,手間と時間がかかり、またその意義についても明
らかでなかった為、市中の医療機関では行われていません。

当院では以前から行ってきた飲水超音波検査を体系だててWPUSとして検討し統計
処理を行ってきました。WPUS
は、腹部超音波検査中に飲水を行い、胃内容を
音響窓として利用することで、特に描出が困難な
膵体部・膵尾部の観察範囲の
改善を目的とする方法です。

また、膵臓の「見え方」を主観ではなく段階的に扱うため、 Pancreatic Image
Scale
PIS)という評価指標を併用しています。PISは膵臓の描出範囲(visuali
zation range
)を段階的に記録するスケールで、検査前後の
比較や教育的評価に
用いることを目的としています。
これらの概念および臨床研究の詳細は下記を
ご参照ください。

2025年、当院で行ってきた飲水体位変換による膵臓超音波検査は、
Water Intake Pancreatic UltrasonographyWPUS:飲水膵超音波検査)
として検査手技として整理し、臨床研究として報告してまいりました。

WPUS解説ページ:ancreatic

PIS解説ページ:cale

 参考
当院の報告・論文

学会発表・研究論文

WPUSの有用性(膵体尾部描出改善)と、その改善に寄与する要因について、原著論文として報告しています。

2016年 日本消化器病学会(JDDW消化器病週間)(神戸) 
    

2017年 日本消化器がん検診学会総会(筑波) 
    

2018年 日本超音波医学会 第91回学術集会 (神戸) 
    

2025年:世界超音波会議(WFUMB)(京都)


2025年:第98回日本超音波医学会 (京都)
 
論文

202512月 Journal of Medical Ultrasonicust